2011.08.29 カテゴリー : [001]展示場日記 

BESS京滋の森林保全活動レポート

8月24日水曜日、BESSの自然保護活動「BESSフォレストクラブ」の取り組みとして、BESS京滋のスタッフ8人で、滋賀県東近江市「オオコバの森」にて行われている「里守隊活動」に参加してきました。

 

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「里守隊」のみなさんは定期的にこの「オオコバの森」で森林活動を行い、山を守る活動をされています。

まずは森に入り、「里守隊」のみなさんが森を守るためにどういった活動をされているかを教えていただきました。

 

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杉や松などの針葉樹、コナラやブナなどの広葉樹の違いや現状の問題点などを教えていただきました。

 

近年、松やコナラの枯れがひどく進んでいるそうです。

枯れを食い止めるためには木を伐採すればよかったのですが、松に関しては伐採をしてもその後の使い道がないため、そのまま放置される傾向にありました。

そうしてどんどん松枯れが進みました。

 

そしてついにはナラ枯れも青森・新潟から始まり、どんどん南下し、去年あたりから京都・滋賀にもナラ枯れが広がり始めました。

このままでは後2~3年のあいだに広域でナラ枯れが進んでしまいます。

これは伐採することでしか食い止めようがありません。

 

松とは違い、伐採したナラは薪ストーブの薪として利用することが可能です。

ナラ枯れしている木をどんどん切って、どんどん使う。

老木を切ることによって木は若返りをはかります。

このために「里守隊」ではナラを切り、割って薪にするという活動を行っているそうです。

 

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また木を伐採することは環境破壊のように言われていますがそれは間違いです。

木は二酸化炭素を吸って酸素をはく、と学生時代の理科の授業で習いましたが、実際はこの効果も20年くらいまでの木で起こることらしいです。

20~30年経ち老木化してくると、どんどんこのサイクルもなくなり、CO2削減の効果も薄まっていきます。

そして老木だけが残ります。

この老木を切って、木の若返りをはかることが、森を育てていくことに繋がっていきます。

環境維持のためにもこうして木を切るのは大切なことなのです。

 

今回はお勉強編でまとめてみました。

次のレポートで、実際の活動内容を紹介したいと思います。

お楽しみに♪

 

みどり 



BESSフォレストクラブの詳細はこちら。

BESSフォレストクラブは1998年に非営利事業として設立、世界各地の自然保護や環境保全を目的としたプロジェクトを支援しています。



松の木の切り株です。
松などの針葉樹の切り株からは新芽は出ません。



ナラの切り株から生えた新芽です。
広葉樹は伐採すると切り株から新しい芽やわき芽が出て成長します。
若い木が成長するときは多くの二酸化炭素を吸収してくれます。

広葉樹は1つの株が100回更新し、2000年もつと言われています。
切り株から新芽が出て、若い木が育ち、山を更新してくれます。

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